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2011年6月 4日 (土)

『在日』 姜尚中 (1)

■書名は『在日』

残念ながら自伝としては好みではなかった。姜自身の話ではなく「在日」の話なのだ。

それぞれの時代に起こった出来事を「在日」視点から話しながらそれが「在日」である自分にとってどういうものなのかの解説が続いていく。姜自身と出来事との間に「在日」という膜が必ず付きまとう。他の自伝と違い「自分自身」を振り返る内容ではなく「在日である自分」を振り返るものだから立場と視点が絶えず一定で本当の姜を書いている様には感じられない。というよりも「在日」という膜が厚すぎて姜本人そのものではないように感じられてしまうのだ。「在日」ではなかった姜を想像してみたくなるほど「在日である姜」なのだ。

最初の方に書いてある両親やおじさん、在日の友人などの話は大変興味深かった。日本に生きた在日2世である姜の視た原風景を一部ながら共有できたように感じた。自伝としてではなくより評伝に近い形でもっと書いてくれないかなぁと期待してしまう。

勝手な私の好みとしては在日を代表してという要素を薄めて個人的な在日としての姜の話
をもっと読ませてもらいたかった。悩んだとは書いてあるがどう悩んだのか内的にもう一歩踏み込んでいるものが読みたいと思う。

★自伝評価
・オススメ :■■□□□
・役立ち   :■■□□□
・面白い   :■■□□□
・感動     :■■□□□

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